このサイトについて
2011 年 3 月 11 日 14:46、東日本大震災が発生した。その後の日本の運命を大きく変えてしまった未曾有の災害だった。
同時にこの震災は、ソーシャルメディア上の書き込み、携帯電話やデジタルカメラで撮られた写真や動画、自動車の通行実績や航空写真のデータなど膨大な情報を残した、人類史上最も詳細に記録された自然災害の 1 つでもある。
この災害が発生してから、他の多くの企業同様に Google も災害対応———クライシス レスポンス———として、さまざまな活動を始めた。そのいくつかは多くの人々に利用されたが、いくつかはほとんど効果を発揮できずに終わった。多大なリソースを割いて取り組んだにも関わらず、公開を踏みとどまったものもある。今なお継続中のもの、そしてこれから始まるものもある。
こうした活動に救われたという声がたくさんある一方で、まったく役に立っていなかったという声もたくさんある。
震災の時に情報技術がどういう分野で特に役立ち、どういうところではまったく機能しなかったのか。普段とは違う特別な状況下で、どういう考えとプロセスが役に立ったのか。
もし、何かをやり直せるとすれば、それはどこなのか。
大規模災害は必ずまた起こる。その時、東日本大震災での経験を踏まえ、どう立ち向かえばよいのか。
それを探るため、Google は外部の視点から活動の記録と検証を行うことにした。林信行(ジャーナリスト)と山路達也(ライター/編集者)が、Google 社員や関係者、被災地の人々に取材を行い、このサイト上に連載記事として掲載していく。