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2011 年 3 月 11 日 14:46、東日本大震災が発生した。その後の日本の運命を大きく変えてしまった未曾有の災害だった。

同時にこの震災は、ソーシャルメディア上の書き込み、携帯電話やデジタルカメラで撮られた写真や動画、自動車の通行実績や航空写真のデータなど膨大な情報を残した、人類史上最も詳細に記録された自然災害の 1 つでもある。

この災害が発生してから、他の多くの企業同様に Google も災害対応———クライシス レスポンス———として、さまざまな活動を始めた。そのいくつかは多くの人々に利用されたが、いくつかはほとんど効果を発揮できずに終わった。多大なリソースを割いて取り組んだにも関わらず、公開を踏みとどまったものもある。今なお継続中のもの、そしてこれから始まるものもある。

こうした活動に救われたという声がたくさんある一方で、まったく役に立っていなかったという声もたくさんある。

震災の時に情報技術がどういう分野で特に役立ち、どういうところではまったく機能しなかったのか。普段とは違う特別な状況下で、どういう考えとプロセスが役に立ったのか。

もし、何かをやり直せるとすれば、それはどこなのか。

大規模災害は必ずまた起こる。その時、東日本大震災での経験を踏まえ、どう立ち向かえばよいのか。

それを探るため、Google は外部の視点から活動の記録と検証を行うことにした。林信行(ジャーナリスト)と山路達也(ライター/編集者)が、Google 社員や関係者、被災地の人々に取材を行い、このサイト上に連載記事として掲載していく。

林信行 プロフィール

1967 年生まれ。フリーの IT 系ジャーナリスト。2000 年頃からグーグル社の動向を追い始め 2001 年、共同創業者のラリー・ペイジが初来日した際にも取材をしている。主なグーグル関係の著書に『進化するグーグル』(青春出版社)などがある。
ウェブサイト: http://nobi.com/
Twitter: @nobi

山路達也 プロフィール

1970 年生まれ。雑誌編集者を経て、フリーの編集者・ライターとして独立。IT、環境系解説記事などで活動中。おもな著作は『インクジェット時代がきた!』(共著)、『日本発!世界を変えるエコ技術』、『弾言』(共著)など。
ウェブサイト: http://www.binword.com/blog
Twitter: @Tats_y